楽天ひかりでIPv6に繋ぐ設定方法|Ipv4との違いとは?

楽天ひかりの光回線を使用しているのに通信速度が遅い場合、活用してみたいのがIPv6です。
楽天ひかりのIPv6を使うと、常に高速でインターネット通信ができる環境になります。
対象ルーターを持っていれば、細かな設定をしなくても利用できるメリットもあります。
しかし、使用するルーターによっては、細かな設定作業が必要になるので注意しなければいけません。
これから楽天ひかりを契約するのであれば、細かな設定をしなくてもIPv6を利用できるルーターを用意しなければいけません。
この記事では、楽天ひかりでIPv6を使うための設定方法をまとめました。IPv6を使うメリットやIPv4との違いも解説するので、参考にしてくださいね。
楽天ひかりでIPv6につなぐ設定方法

楽天ひかりでのIPv6の設定方法は簡単で、基本的にNTTから貸し出される機器に対応の無線LANルーターを接続するだけで利用できます。
ただし、PCでIPv6を利用する場合、別途設定の作業をしなければいけません。
使用する無線LANルーターによっては、さらに設定作業が必要なので注意が必要です。
楽天ひかりでIPv6に繋ぐ設定方法をご紹介します。
楽天ひかりのIPv6を利用するには対応ルーターが必要
楽天ひかりでIPv6を利用するには、IPv6対応の無線LANルーターを使用しなければいけません。
どの回線事業者でIPv6を利用する場合でも、IPv6対応ルーターが必須になります。
使用する、もしくは購入する無線LANルーターがIPv6に対応しているかは、パッケージやメーカーの公式サイトで確認できます。
IPv6対応の無線LANルーターをONU(もしくはホームゲートウェイ)に繋ぐ
楽天ひかりのIPv6の設定方法はいたって簡単で、工事のときにNTTの業社が設置したONU(回線終端装置)に対応の無線LANルーターを接続するだけで完了します。
他に細かな設定作業をする必要はありません。
ルーターによっては設定作業が必要な場合がある
基本的に対応の無線LANルーターがあれば、細かな設定作業をしなくてもIPv6接続を利用できます。
ただし、楽天ひかりのIPv6では、ルーターによってはONUなどに接続してから設定作業を行う必要があります。
楽天ひかりは公式サイトでIPv6接続の設定作業が不要なルーター、必要なルーターを記載しています。IPv6を利用する前に、一度確認してみてください。
設定方法はルーターの機種ごとに違いますので、手順をご紹介します。
NEC製ルーターでの設定方法
NEC製の無線LANルーターを使用して設定作業が必要な場合、下記の手順を行ってください。
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザでクイック設定WEB(https://aterm.me)へアクセス
- 表示される画面でユーザー名とパスワードを入力してログイン
- ホーム画面で『基本設定』を選択
- 『基本設定』を選択
- 『自動判定』の項目をONにする
- 『動作モード』の項目で『transix』を選択
- 画面下部にある『設定』を選択
- 表示される画面で『後で再起動する』を選択
- ホーム画面に戻って『基本設定』を選択
- 『接続先設定』を選択
- 『AFTRの取得方法』の項目で『手動設定』を選択
- 『手動時のAFTRの設定方法』の項目で『FQDN指定』を選択
- 『AFTRのFQDN』の項目で『dgw.xpass.jp』と入力
- 画面下部にある『設定』を選択
- 『今すぐ再起動する』を選択
②で入力するユーザー名とパスワードは、説明書やルーターに貼り付けられているステッカーを見ると確認できます。
Buffalo製ルーターでの設定方法
Buffalo製の無線LANルーターを使用して設定作業が必要な場合、下記の手順を行ってください。
- ルーターに接続しているブラウザで設定画面(http:192.168.11.1)にアクセス
- 表示される画面でユーザー名とパスワードを入力してログイン
- ホーム画面で『詳細設定』を選択
- 『Internet』を選択
- 表示される項目の中から『Internet』を選択
- 表示される画面で『transixを使用する』を選択
- 『ゲートウェイアドレス』の項目に『dgw.xpass.jp』と入力
- 画面右下の『設定』を選択
使用する機種によっては、『transixを使用する』の項目が『IPv4overIPv6を使用する』となっている場合があるので注意してください。
②で入力するユーザー名とパスワードは、説明書やルーターに貼り付けられているステッカーを見ると確認できます。
IO-DATA製ルーターでの設定方法
IO-DATA製の無線LANルーターを使用して設定作業が必要な場合、下記の手順を行ってください。
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(https://192.168.0.1)にアクセスする
- 表示される画面でユーザー名とパスワードを入力してログイン
- 『インターネット』を選択
- 『IPv4 over IPv6(DS-Lite』)にチェックを入れる
- ひかり電話を契約していない場合『IPv6ブリッジ』を選択、ひかり電話を契約している場合は『DHCPv6-PD』を選択
- AFTRアドレスの項目に『dgw.xpass.jp』と入力
- 画面右下にある『設定』を選択
- ルーターが再起動されるのを待つ
②で入力するユーザー名とパスワードは、説明書やルーターに貼り付けられているステッカーを見ると確認できます。
TP-LINK製での設定方法
TP-LINK製の無線LANルーターを使用して設定作業が必要な場合、下記の手順を行ってください。
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(https://tplinkwifi.net)にアクセス
- 表示される画面でパスワードを入力してログイン
- 『インターネット』を選択
- 『インターネット接続タイプ』の項目で『DS-Lite』を選択
- 『AFTR名』の項目に『dgw.xpass.jp』と入力
- 『保存』を選択
②で入力するパスワードは、説明書やルーターに貼り付けられているステッカーを見ると確認できます。
PCではIPv6を使用できる設定にする
パソコン(以下、PC)で楽天光のIPv6を利用する場合、IPv6を利用できる設定を行う必要があります。
設定の手順はWindowsとMacのどちらを使っているかで変わります。
Windows PCでの設定方法
WindowsのPCを使用している場合、下記の手順でIPv6の設定を行ってください。
- Windowsの設定画面を開く
- 『ネットワークとインターネット』を選択
- 『状態』を選択
- 『ネットワークと共有センター』を選択
- 『アダプターの設定の変更』を選択
- 次の画面で使用しているネットワークのアイコンを右クリック
- 『プロパティ』を選択
- 『インターネット プロトコル バージョン6(TCP/IPv6)』を選択してチェックを入れる
- 『OK』を選択
MacのPCでの設定方法
MacのPCを使用している場合、下記の手順でIPv6の設定を行いましょう。
- 設定アプリを起動
- 『ネットワーク』を選択
- 『詳細』を選択
- 『TCP/IP』のタブを開く
- 『IPv6の設定』の項目で『自動』を選択
- 『OK』を選択
ひかり電話に加入する場合は二重ルーターにならないように要注意
ひかり電話に加入して市販やレンタルの無線LANルーターを利用する場合、二重ルーターにならないように気をつけてください。
ひかり電話に加入する場合、自宅にONUではなくホームゲートウェイが設置されます。
ホームゲートウェイはONUと同じく光ファイバーの信号をデジタルに変換するとともに、ひかり電話とブロードバンドルーターの役割も担う機器です。
ホームゲートウェイに何もせずに無線LANルーターを繋ぐと、二重ルーターの状態になり通信不良が起きかねません。
とはいえ、二重ルーターの状態は簡単に解消できます。二重ルーターの状態を避ける方法は、下記の通りに無線LANルーターの設定を変えるだけです。
- ルーター本体にあるツマミを『BR』に合わせる
- ルーター本体に2つあるツマミのうち一つを『MANUAL』に合わせる
- もう一方のツマミを『AP』または『BRIDGE』に合わせる
製品によっては②の作業を行うだけで済む場合もあります。
- ルーター本体にあるツマミを『ルーター』に合わせる
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(https://192.168.0.1)にアクセス
- メニュー画面で『インターネット』を選択
- 『APモード』にチェックを入れる
- 『設定』を選択
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(https://tplinkwifi.net)にアクセス
- 表示される画面でパスワードを入力してログイン
- ホーム画面で『詳細設定』のタブを選択
- 『動作モード』を選択
- 『ブリッジモード』を選択
- 『設定』を選択
どうしても方法がわからなければサポートに頼ろう
どうしてもIPv6の設定方法がわからない場合、楽天ひかりの各種サポートに問い合わせてみましょう。
楽天ひかりでは、開通から60日間なら無料で『電話設定サポート』を利用できます。
電話設定サポートを利用する際に連絡する電話番号は、楽天ひかりを契約したときに送付された『契約内容のお知らせ』に同封されている『インターネット接続ガイド』および『メール設定ガイド』に記載されています。
電話設定サポートを利用する際は、『電話設定サポート専用シリアル番号』の申告が必要です。
電話設定サポート専用シリアル番号は、契約内容のお知らせの裏面に記載されているので確認してみてください。
なお無料期間終了後、もしくは2回目以降の利用は2,200円かかります。
ちなみにNTTが提供するリモートサポートも、月額550円で利用できます。
楽天ひかりのIPv6は別途申し込みは不要でルーターの用意だけでOK!

楽天ひかりでは、申し込みをしなくてもIPv6を利用できます。
利用料金もかからないので、誰でも楽天ひかりのIPv6で高速インターネットを利用できます。
ただし、楽天ひかりではIPv6対応ルーターのレンタルがなく、自分で用意しなければいけません。
楽天ひかりではIPv6対応ルーターをレンタルできない
ほとんどのIPv6対応回線およびプロバイダは、有料か無料でIPv6対応ルーターをレンタルできます。
しかし、楽天ひかりではIPv6対応ルーターのレンタルを行なっていません。
楽天ひかりでIPv6を利用するためには、家電量販店やAmazonなどで対応ルーターを購入する必要があります。
ちなみに楽天市場でも、IPv6対応ルーターの購入が可能です。
公式サイトに記載されているクロスパスはIPv6と同義
楽天ひかりの公式サイトには『IPv6の利用するにはクロスパス対応ルーターが必要』と記載されています。
クロスパスと聞いて混乱するかもしれませんが、クロスパスとはIPv6と同義なので安心してください。
厳密に説明すると、クロスパスは楽天ひかりにIPv6を提供しているアルテリアネットワークスが運営するIPv6ネットワークを指します。
要約すると、楽天ひかりでIPv6を使うためには、『IPv6対応ルーターを使えばいい』ということです。
楽天ひかりでIPv6に繋がっているかの確認方法

いざ楽天ひかりのIPv6の設定ができても、実際に利用できているかは目に見えず、不安に陥るものです。
実は楽天ひかりのIPv6を利用できているかは、下記2つの方法で簡単に確認できます。
- IPv6接続確認サイトを利用する
- PCの場合は設定を利用する
楽天ひかりでIPv6に繋がっているかを確認する方法をご紹介します。
IPv6接続確認サイトを活用する
一番簡単なのは、IPv6接続確認サイトを利用する方法です。
IPv6接続確認サイトでは、アクセスするか判定ボタンなどを押すだけで、IPv6に繋がっている状態なのかを判別できます。
IPv6接続確認サイトはあらゆる種類がありますが、主なサイトを下記の表にまとめたのでご活用ください。
サイト | URL |
---|---|
あなたのIPv6をテストしましょう | サイトでチェック |
GMOとくとくBB | サイトでチェック |
OCN接続環境確認 | サイトでチェック |
So-net IPv6通信速度測定 | サイトでチェック |
オープンサーキット接続チェックページ | サイトでチェック |
PC側で設定がIPv6の設定が有効なのか確認する
パソコンでインターネットに接続している場合、設定画面から楽天ひかりのIPv6に繋がっているかを確認できます。
ただし、WindowsとMacで確認方法は違います。
WindowsとMacでの楽天ひかりのIPv6に繋がっているかを確認する方法を解説します。
Windowsを利用している場合
Windowsのパソコンを利用している場合、下記の手順を行うと楽天ひかりのIPv6を利用できているかか確認できます。
- 画面左下のWindowsマークを右クリック
- 『設定』をクリック
- 『ネットワーク接続』をクリック
- 『アダプターのオプションを変更する』をクリック
- 有効になっているネットワーク名を右クリック
- 『状態』をクリック
上記の手順を行い『IPv6接続』の項目で『インターネット』と表示されていたら、楽天ひかりのIPv6での接続ができている状態です。
『IPv6接続』の項目で『ネットワークアクセスなし』と表示されている場合、IPv6は利用できていない状態です。
Macを利用している場合
Macのパソコンを使っている場合は、下記の手順で楽天ひかりのIPv6を利用しているかがわかります。
- アップルメニューをクリック
- 『システム環境設定』をクリック
- 『ネットワーク』をクリック
- 有効になっているネットワークをクリック
上記の手順を行って画面上にIPv6のアドレスが表示されれば、IPv6での通信ができています。
画面にIPv6アドレスが表示されない場合、IPv6での通信はできていません。
楽天ひかりのIPv6とIPv4の違いとは?

以前はインターネットの接続方式はIPv4であるのが一般的でした。
しかし、現在は楽天ひかりなどが用いているIPv6の普及が進んでいます。
楽天ひかりのIPv6には、下記の4つがIPv4と異なります。
- IPoEの利用可否
- 設定の簡単さ(状況による)
- 固定IPなどの機能の利用可否
- 発行可能なIPアドレスの個数
IPv6の普及が進んでいる理由は、IPoEの利用可否と発行可能なIPアドレスの個数がIPv4と異なる点です。
楽天ひかりのIPv6とIPv4の違い4つを解説します。
IPoEの利用可否
IPv6ではIPv4が対応していない『IPoE方式』での通信ができます。
IPoEとは、プロバイダを経由せずにインターネットに接続する方式です。プロバイダを経由せずにインターネットに接続できれば、利用者が多い混雑時でも通信速度が速い状態を維持できます。
IPv4では混雑が生じるプロバイダを経由する必要があるので、夜間などでの速度低下が避けられません。

楽天ひかりのIPv6を使えば、常に高速のインターネット通信ができるというわけです。
設定の簡単さ(使用するルーターによる)
使用するルーターの機種にもよりますが、楽天ひかりのIPv6は簡単に設定できる利点があります。
細かな設定が不要なルーターを使用するのであれば、楽天ひかりのIPv6はONUにルーターを繋ぐだけで利用できます。
IPv4接続でインターネットをする場合、デバイス側で設定ツールを起動してユーザーIDやパスワードを入力するといった作業をしなければいけません。
IPv4の設定作業は、PCやスマホの操作が得意でないと苦労させられます。
以上の違いを踏まえると、楽天ひかりのIPv6はこれからインターネットを契約する人にとって敷居を低くしてくれる接続方式と言えるでしょう。
固定IPなどの機能の利用可否
楽天ひかりのIPv6では、IPv4が対応していた下記の機能を使用できません。
- 固定IP
- ダイナミックDNS
- 一部のオンラインゲームでのポート開放やIPアドレスの共有
- 特定のプロトコルの利用
- 外部に向けてのサーバー公開
固定IPを使ってのサーバー公開や一部のオンラインゲームのプレイ、ネットワークカメラを利用したいのであれば、別途IPv4が利用できるプロバイダを契約しなければいけません。
発行できるIPアドレスの個数
意識するほどの違いではないですが、IPv6とIPv4とでは発行できるIPアドレスの上限個数がかなり異なっています。
接続方式 | IPアドレスの個数 |
---|---|
IPv6 | 約340澗個 |
IPv4 | 約43億個 |
IPv6はIPv4のIPアドレス枯渇が迫っている問題をクリアするために、普及がはじまったプロトコルです。
IPv6の普及が進んでいるため、IPアドレスの枯渇は避けられると言われています。
楽天ひかりでIPv6を設定するメリット

IPv4との違いを踏まえると、楽天ひかりのIPv6を利用するメリットは下記の2つです。
- 常に高速のインターネット通信ができる
- 使用するルーター次第ではインターネットの接続設定が簡単にできる
楽天ひかりのIPv6を使うメリットを解説します。
IPoE通信対応で常時高速通信ができる
楽天ひかりのIPv6を設定する最大のメリットは、常に高速でインターネット通信ができる点です。
楽天ひかりのIPv6ではIPoE方式での通信が可能なので、利用者が増えて混雑が起きる夜になっても通信速度が速い状態を保てます。
実際に楽天ひかりのIPv6を利用した人からは、通信速度が安定しているとの口コミが挙がっています。
楽天ひかり無事開通。 速度も問題ないし1年間0円✨ 工事費入れても3年で11万円くらいだからだいぶ安い。 でもたぶん更新月でドコモ光に移行するw#楽天ひかり#IPv6 pic.twitter.com/roiIpmjo4N — ヤムチン (@yamuchin_ex) January 20, 2021
「私、魔女のキキ!こっちはIPv6接続の楽天ひかり!」 pic.twitter.com/DmrNY0B1u7 — 米屋 (@komeya88) January 17, 2021
IPv4には夜に速度が遅くなる可能性があるので、快適なインターネット回線を求めている人がIPv6を利用する傾向は出つつあります。
使用するルーターによっては設定が簡単にできる
対象のルーターを使用するという条件はありますが、設定が簡単にできるところも楽天ひかりのIPv6を利用するメリットです。
楽天ひかりのIPv6では、対象ルーターをONUに繋ぐだけでインターネットができるようになり、他の細かな設定作業は必要ありません。
IPv4ではスマホやパソコンを使ってユーザーIDやパスワードの入力が必要であることを考えると、楽天ひかりのIPv6は設定のハードルを下げた機能と言えます。
楽天ひかりでIPv6を使っても通信速度が遅くなるときの原因と対処法

楽天ひかりのIPv6を使用していても、通信速度が遅いと感じるときも起こり得ます。
IPv6の通信速度が遅いときは、様々な原因が考えられます。
IPv6での通信速度が遅い原因と対処法を、下記の表にまとめてみました。
原因 | 対処法 |
---|---|
無線LANルーターがIPv6に対応していない | IPv6対応ルーターを利用する |
ルーターのIPv6パススルー機能が無効になっている | ルーターのIPv6パススルー機能を有効にする |
無線LANルーターのスペックが低い | スペックが高い無線LANルーターを利用する |
LANケーブルやルーターのLANポートの性能不足、または断線などの故障 | 高性能なLANケーブルやルーターを利用する |
使用しているWi-Fiの周波数帯が2.4GHz | 5GHzのWi-Fiを使う |
周辺機器やデバイス側の不具合 | 周辺機器やデバイスを再起動させる |
楽天ひかりの通信障害 | 公式サイトを確認したうえで復旧を待つ |
より詳しく原因と対処法を解説します。
無線LANルーターがIPv6に非対応|IPv6対応ルーターを利用する
冒頭でもご説明しましたが、楽天ひかりのIPv6を使うには、IPv6対応の無線LANルーターが必須です。
楽天ひかりを契約して以前から使っているルーターを流用している場合、そのルーターがIPv6に対応していない可能性があります。
昔から設置しているルーターを楽天ひかりでも使おうとしている場合、IPv6に対応しているかチェックする必要があります。
これから新しい無線LANルーターを購入するのであれば、検討している製品がIPv6に対応しているか確認してください。
今でもIPv6に対応していない無線LANルーターは販売されているので、チェックは必須です。
ルーターのIPv6パススルー機能が無効|IPv6パススルー機能を有効にする
無線LANルーターがIPv6対応で設定ができていても、IPv6パススルー機能が有効でないと効果が出ない場合があります。
IPv6パススルーは初期状態で有効になっていることが多いですが、無効になっているパターンも考えられます。
ですので、楽天ひかりでIPv6の通信速度が遅いと感じたら、IPv6パススルー機能が無効になっていないかの確認をしてみてください。
IPv6パススルー機能の切り替え方法は、ルーターのメーカーごとに異なります。
- デバイス側のブラウザを起動する
- ブラウザのアドレスバーに『https://aterm.me』と入力して『クイック設定Web』を起動
- 認証画面のユーザー名に『admin』、パスワードにパスワードを入力してログイン
- トップページの画面左側で『基本設定』を選択
- さらに表示される画面左側のメニューから『基本設定』を選択
- 『IPv6ブリッジ』の項目で『使用する』にチェックを入れる
- 『設定』を選択
- 無線LANルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(http:192.168.11.1)を開く
- 『詳細設定』を選択
- 画面左側にある『セキュリティ』を選択
- 画面左側で『(VPN)パススルー』
- 『フレッツIPv6サービス対応機能』の項目にある『使用する』にチェックが入れる
- 『設定』を選択
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(https://192.168.0.1)にアクセスする
- 表示される画面でユーザー名とパスワードを入力してログイン
- 『インターネット』を選択
- 『IPv6パススルー』の項目にある『有効』にチェックを入れる
- 『設定』を選択
- ルーターに接続しているデバイスのブラウザで設定画面(https://tplinkwifi.net)にアクセス
- 表示される画面でパスワードを入力してログイン
- ホーム画面で『詳細設定』のタブを選択
- 『IPv6』を選択
- IPv6を有効にする
- 『接続タイプ』の項目で『パススルー(ブリッジ)』を選択
- 『保存』を選択
無線LANルーターのスペックが低い|スペックが高いルーターを利用する
楽天ひかりのIPv6の通信速度が遅い原因は、回線品質ではなくルーターの性能にあると考えられます。
無線LANルーターの性能は、製品ごとに違うからです。無線LANルーターの性能で通信速度は変わるので、気をつけなければいけません。
無線LANルーターの性能、性能による通信速度は、どの無線LAN規格に対応しているかで決まります。2021年1月時点での主な無線LAN規格は、下記の6つになります。
無線LAN規格 | 最大通信速度 |
---|---|
IEEE802.11ac | 866Mbs以上 |
IEEE802.11n | 300Mbps |
IEEE802.11a | 54Mbps |
IEEE802.11g | 54Mbps |
IEEE802.11b | 11Mbps |
楽天ひかりの最大通信速度は1Gbpsなので、IPv6の良さを引き出すにはIEEE802.11ac対応の無線LANルーターを使うのが望ましいです。
IEEE802.11acに対応していない無線LANルーターを使用すると、IPv6に繋いでも期待しているほど通信速度が改善されません。
LANケーブルやルーターの性能不足、故障|高性能なLANケーブルやルーターを利用
有線接続で楽天ひかりのIPv6を利用している場合、まず下記の2つをチェックしてみてください。
- LANケーブルが正しく差し込まれているか
- LANケーブルが断線などで故障していないか
LANケーブルが正しく差し込まれているか故障している場合、性能の良いLANケーブルの買い替えを検討したいところです。
LANケーブルの性能はどれも同じというわけではなく、下記6つのどの規格に対応しているかで違います。
規格 | 最大通信速度 | 伝送帯域 |
---|---|---|
CAT8(カテゴリー8) | 40Gbps | 2000MHz |
CAT7(カテゴリー7) | 10Gbps | 600MHz |
CAT6A(カテゴリー6A) | 10Gbps | 500MHz |
CAT6(カテゴリー6) | 1Gbps | 250MHz |
CAT5e(カテゴリー5e) | 1Gbps | 100MHz |
CAT5(カテゴリー5) | 100Mbps | 100MHz |
楽天ひかりの最大通信速度は1Gbpsであることを考えると、最低でもCAT5e規格のLANケーブルを使いたいところです。
オンラインゲームを快適にプレイするために遅延を最小限にしたいのであれば、CAT6 以上の規格も検討してみるといいでしょう。
より通信速度の安定性を求めるのであれば、LANケーブルの形状にも気を配ってみましょう。
LANケーブルの形状でも、通信速度の安定性は左右されます。
3タイプの形状のメリットとデメリットを表にまとめました。
LANケーブルの形状 | メリット | デメリット |
---|---|---|
スタンダード(IPv6での利用におすすめ) | 線が太く、ノイズの影響を受けにくく速度の安定性が高い。 | 収納がしにくい。 |
フラット | 線がフラットで、収納しやすい。 | ノイズを拾いやすく速度が不安定になる欠点がある。 |
極細 | 線が極めて細く、収納しやすい。 | ノイズを拾いやすく速度が安定しない短所がある |
最大限通信速度の安定する状態にしたいのであれば、スタンダード形状のLANケーブルがおすすめです。
スタンダードタイプはノイズを拾いにくい長所があり、通信速度の安定性に長けています。
フラットと極細形状はウェブサイトや動画を見る程度なら問題ない品質ですが、ノイズを拾いやすいので遅延を最小限にしたいオンラインゲームには不向きです。
使用しているWi-Fiの周波数帯が2.4GHz|5GHzのWi-Fiを使う
Wi-Fi接続で楽天ひかりのIPv6を利用中で通信速度が遅い、または接続が途切れがちと感じたら、Wi-Fiの周波数帯が原因かもしれません。
Wi-Fiには下記2種類の周波数帯があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
周波数帯 | メリット | デメリット |
---|---|---|
2.4GHz | ・障害物があっても届きやすい ・5GHzと比べると通信速度が劣る | 家電の電磁波と干渉する恐れがある |
5GHz | ・家電が発する電磁波と干渉しない ・2.4GHzよりも通信速度が優れている | 壁などの障害物があると届きにくい |
Wi-Fi接続でIPv6の通信速度が遅い、途切れると感じたときは、2.4GHzを利用していて家電の近くにいることが多いです。
ですので、Wi-Fi接続での速度や安定性が悪いと感じたら、5GHzのWi-Fiを利用してみてください。
5GHzのWi-Fiは家電の電磁波と干渉せず、2.4GHzよりも安定した通信が可能です。
2.4GHzから5GHzへの切り替え方法は簡単で、下記の表を参考にしてデバイスのWi-Fi設定画面で接続するSSIDを切り替えるだけです。
パターン | SSIDの数値 | 対応周波数帯 |
---|---|---|
パターン1 (TP-LINK製などの海外メーカーに多い) | 末尾が2G | 2.4GHz |
末尾が5G | 5GHz | |
パターン2 (NEC製、Buffalo製などの国内メーカーに多い) | 数値の真ん中や末尾記載されている英文字が「G」 | 2.4GHz |
数値の真ん中や末尾記載されている英文字が「A」 | 5GHz |
2.4GHzしか利用できない無線LANルーターを使用しているのであれば、5GHzを利用できる機種への買い替えを検討してみてください。
周辺機器・デバイスの不具合|再起動でOK
意外とありがりなパターンは、周辺機器やデバイスに発生している不具合です。
周辺機器やデバイスは、長く使い続けるとアクセスログが溜まります。アクセスログが蓄積されすぎると負荷となり、不具合を起こす要因になります。
周辺機器やデバイスに不具合が起きたときの対処法は簡単で、再起動をするだけ問題ありません。
再起動をすると蓄積されたアクセスログが消え、周辺機器やデバイスが正常に動作するようになります。
楽天ひかりの通信障害|公式サイトを確認したうえで復旧を待つ
可能性は低い原因ではありますが、楽天ひかりに通信障害が起きているとも考えられます。
どの方法で対処しても通信速度が遅い、繋がらない状態が続くのであれば、公式サイトにアクセスして通信障害が発生していないか確認してみましょう。
通信障害が発生している場合、復旧を待つしかありません。
楽天ひかりでIPv6オプションを活用しよう!
この記事では、楽天ひかりでのIPv6の利用方法を解説しました。
楽天ひかりでIPv6を利用する方法は、使用する無線LANルーターの機種によって異なります。
楽天ひかりのIPv6を利用するには、対応ルーターが必要です。
IPv6の設定方法は、以下の3ステップになります。使用するルーターによっては、②〜③の作業をする必要はありません。
- ONUに対応の無線LANルーターを接続する
- ルーターに接続しているデバイスから設定画面を開く
- 各メーカーに沿った方法で設定作業をする
楽天ひかりではIPv6を活用すれば、常に高速でインターネット通信を行えます。利用料金は0円なので、いつも快適に利用できるネット環境を求めている人はIPv6の活用を検討してみてください。
※記載内容は現在のサービスと異なる場合があります。最新の情報は公式サイトをご確認ください。