『中国ではShadowsocksが良いって聞いたけど……』『いまいちShadowsocksがよくわからない……』このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
このShadowsocksを活用することで、ネット規制の厳しい中国にいてもさまざまなWebサービスにアクセスが可能になります。
そこで本記事では、ネット初心者の方に向けて『Shadowsocks(シャドーソックス)とは何なのか?』をわかりやすく解説します。
- Shadowsocksって何なの?
- どうして中国国内で多く利用されているのか知りたい……
- ShadowsocksとVPNでは何が違うの?

中国でおすすめのプロバイダ『UCSS』
Shadowsocks専用!使いやすくて速い中国でおすすめの高速プロバイダ!
Shadowsocks(シャドーソックス)とは?

Shadowsocks(シャドーソックス)とは、中国のGreat Firewall(グレートファイアウォール)を回避するために開発されたプロトコルです。
SOCKS5プロキシという匿名性を担保できるネット接続の仕組みが応用されており、VPNよりも高速でネット接続できる特徴があります。
ネット規制の厳しい中国において、インターネット上の検閲や制限を回避する目的で利用されているのが『Shadowsocks』です。
Shadowsocksが中国で普及している理由

Shadowsocksが中国で多く利用されている理由は以下の通りです。
- オープンソースプロジェクト
- GFW『金盾』の規制を受けにくい
これらのポイントを覚えておくことで、Shadowsocksの理解も深まります。
それでは個別の内容について解説します。
オープンソースプロジェクト
Shadowsocksは中国人プログラマーの『Clowwindy』が2012年に開発した暗号化プロキシの『オープンソースプロジェクト』です。
GitHubで公開されてからは、ネット規制をかいくぐるツールとして中国やイランなど検閲の厳しい国で多く利用されてきました。
オープンソースで透明性も高く誰でも簡単に構築できるため、中国国内をはじめとする世界各国で人気を下支えした結果となります。
中国政府の圧力を受けて頓挫したことも
2012年から急速に中国国内で広まったShadowsocksは、2015年に中国政府の圧力を受けてプロジェクトが頓挫した時期があります。
開発者であるClowwindyは、自身のブログで以下のようなことをつづりプロジェクトから離れることになりました。
I was invited for some tea yesterday. I won’t be able to continue developing this project.
PRIN BLOG
一度は頓挫したShadowsocksのプロジェクトでしたが、『breakwa11』という別の開発者が引き継ぐ形でプロジェクトは進みます。
なお、この際にShadowsocks(SS)の改良版として『Shadowsocks R(SR)』というものも追加されています。
その他にも、日本人プログラマーが作成した『ShadowsocksX-NG』といった派生クライアントも多く作成されています。
GFW『金盾』の規制を受けにくい
Shadowsocksは、中国のGFW(Great Firewall)『金盾』の規制を受けにくい特徴があります。

一般的なプロキシ接続では暗号化しませんが、Shadowsocksでは通信内容を独自に暗号化することで金盾に検知されることを防いでいます。
金盾側から見た場合、サーバーと通信していることは分かっても『通信内容の中身までは分からない』ので、結果的に検閲をすり抜けられるというわけです。
Shadowsocksの大きな特徴は4つ!

Shadowsocksには、以下の4つの特徴があります。
- 通信速度が速い
- 柔軟な暗号化アルゴリズム
- 動作が軽量で消費電力が低い
- クロスプラットフォーム
ここからは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
①通信速度が速い
Shadowsocksは中国のGFWによる規制を受けにくいため、速度低下を起こさず高速な通信を確保できる傾向にあります。
GFWはVPNの規制を強めていますが、この際に検知する要因としてプロトコルが挙げられます。
特にVPNで多く利用されている『PPTP』や『L2TP』などのプロトコルはすでに特定されているので、速度低下が発生して利用しにくい状況です。
一方で、Shadowsocksは独自のプロトコルで動作するため、検閲に引っかかりにくく速度低下もしにくい特徴があります。
②柔軟な暗号化アルゴリズム
一般的なプロキシとは違って、Shadowsocksは通信内容が暗号化されており、暗号化方式も自由に変更できます。
具体的には以下のような暗号化アルゴリズムを利用できます。
- AES
- Blowfish
- IDEA
- RC4
このように暗号化アルゴリズムを柔軟に変更できる点も、Shadowsocksの利点のひとつと言えます。
③動作が軽量で消費電力が低い
Shadowsocksは、シンプルな設計で動作が非常に軽量です。消費電力がとても低いので、モバイルデバイスにも最適な特徴があります。
例えばVPN接続の場合、データ通信をする際には安全性を確保するために『トンネル(ネットワーク上で言う安全な道のようなもの)』の確保や暗号化を行います。
処理内容が非常に多いので、一般的なネット接続よりも速度も当然遅延します。また、再接続する場合にも同様の処理が必要です。
一方で、Shadowsocksというのは、あくまでプロキシの高性能な拡張版です。
プロキシというのは、代わりにアクセスを転送する代理サーバーのようなものですから、リクエストがこない限りは動作しません。
要はVPNのように随時接続する必要もないので、余計な負荷もかからず消費電力を抑えられるというわけです。
④クロスプラットフォーム
Shadowsocksは、さまざまなOSやプラットフォームと互換性があります。
例えば、以下のようなプラットフォームで利用できます。
- Windows
- Linux
- Mac
- Android
- iOS
- OpenWRT(ルーター)
一般的に利用されているプラットフォームならほぼカバーしているので、利便性の面から見てもメリットが多いです。
ShadowsocksとVPNの違いは何?

ShadowsocksとVPNでは、主に以下のポイントに違いがあります。
- データ通信の仕組み
- セキュリティ強度が違う
両社は中国のGFWを回避するという結果は同じですが、実は中身に大きな違いがあります。
そこでここからは、具体的に違うポイントについて解説します。
データ通信の仕組み
Shadowsocksというのは、SOCKS5プロキシという仕組みを採用した分割プロキシです。

例えばデバイス側から『Twitterのログインページを見せて』とリクエストした場合、SSローカルが通信内容を暗号化してSSリモートサーバーに転送します。
このトラフィックを受けたSSリモートサーバーは、複合化と言われる暗号化を解く作業を行ってTwitterへアクセスします。
この際に、Twitter側からは『これがログインページだよ』と応答があるので、それを受けたSSリモートサーバーは暗号化を行ってSSローカルにトラフィックを転送します。
これを受けたSSローカルは複合化を行い、デバイス側にTwitterのログインページを教えてくれるわけです。

一方のVPN接続というのは、トンネリングとカプセル化(暗号化)の技術が使われてデータ通信が行われています。
このトンネリングとは、簡単に言ってしまえばインターネット上における安全な『トンネル 』のようなもの。『VPNトンネル』などとも呼ばれていますが、通信がトンネル内で行き交うことで安全性が確保されています。
ただし、トンネル内を行き交うデータ通信を隠しているとはいえ、盗まれてしまうリスクがあるので『カプセル化(暗号化)』を行います。
このようにトラフィックを転送するShadowsocksに対し、VPNというのはかなり手の込んだデータ通信を行っているというわけです。
なお、香港ビットコイン協会の共同創設者でもあるLeo Weeseは配送の仕組みになぞらえて、VPNはプロの運送業者、Shadowsocksは友人に頼む配送と表現しています。
セキュリティ強度が違う
ShadowsocksとVPNでは、暗号化の強度が大きく違います。
VPNではトンネリングに加えて軍事レベルの暗号化をするので、非常に高いレベルのセキュリティを構築できます。
一方で、ShadowsocksはGFWをバイパス(すり抜け)する目的で作られているため、セキュリティ強度はそれほど高くありません。

SSローカルとSSリモートサーバー間のみ暗号化されるので、それ以外の部分では通信内容は保護されていません。
なので、セキュリティ面に重きを置いている場合は『VPN』にするのがおすすめです。反対に速度重視で考えているのであれば、中国国内ではShadowsocksが最適といえます。
Shadowsocksを利用するならUCSSがおすすめ

Shadowsocksは自分でサーバーを構築して使うことができますが、セットアップの知識がない方は専用プロバイダの『UCSS』がおすすめです。
- Shadowsocks専用のプロバイダ
- 日本語サポートが充実
- 復旧までの対応が比較的早い
Shadowsocks専用のプロバイダなので、中国国内では非常に高速なデータ通信を確保できます。
また、日本語サポートが充実しているため、セットアップや何かしらの不具合でわからないことがあれば、すぐに問い合わせして解決できるメリットがあります。
そして何よりユーザーにとって大きな利点は『復旧までの対応が比較的早い』という点です。
ShadowsocksもGFWの影響で通信に影響が出ることがありますが、UCSSは復旧対応が比較的早いので安定して利用できます。
中国国内においては、さまざまなプロバイダと契約してリスクヘッジすることも重要です。一その中でも、UCSSはメインプロバイダとして機能するのでおすすめです。
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国内や中国以外に滞在しているならVPNがおすすめ

日本国内や中国以外の国でネット規制の回避、プライバシー保護を目的に利用するなら、VPNの方がより使いやすくおすすめです。
また、VPNによっては中国からでも接続できるプロバイダがあるため、金盾回避手段の一つとして用意しておくのも良いでしょう。
ここでは、セキュリティ性能が高く安心して利用できるおすすめのVPNプロバイダを紹介いたします。
Millen VPN
- 日本国内で運営を行っているので安心できる
- 1ヶ月の利用料金が格安
- 公式サイトに対応表が掲載
- 厳格なノーログポリシー
- 同時に10台のデバイスで接続可能
- 30日間返金保証付き
MillenVPNは日本国内で運営を行っているVPNプロパイダです。
通信速度も高く、多くのVODサービスに対応しているため、ストリーミングサービスの視聴に最適です。

Millen VPNは、公式サイトで対応している動画配信サービスを公開しています。
利用できるストリーミングサービス一覧を事前に確認できるため、「いざ使ってみたら対応していなかった」という心配がいりません。
また、サーバー設置国や設置台数が多いため、ジオブロック(地域制限)の解除にも向いているでしょう。
ジオブロック(地域制限)について詳しく知りたい方は、「ジオブロックの解除方法まとめ」の記事もあわせてお読みください。
登録・利用・解約までをすべて日本語でスムーズに行えるので、初めてVPNを利用する方にも扱いやすいサービスとなっています。
NordVPN
- 無制限の帯域幅
- 60ヶ国に5,500台以上のサーバー
- 厳格なノーログポリシー
- 同時に6台のデバイスで接続可能
- 30日間返金保証付き
NordVPNは、中国での利用にも適しているセキュリティ性能の高いVPNプロバイダです。
高度な暗号化通信のほか、難読化サーバーなど金盾を回避するために有効な機能が搭載されています。
第三者機関の監査を受けた厳格なノーログポリシーで運用されており、個人情報が流出する心配もありません。
なお、ノーログポリシーについては、以下の記事でも解説していますので参考にしてみてください。
加えて、NordVPNは30日間の返金保証も付いているため、リスクなしで使うこともできます。
まとめ

ShadowsocksはSocks5を基盤にした、SSローカルとSSリモートで分けられている分割プロキシです。
中国のGFW『金盾』のフィルターをすり抜けて、処理が軽量で高速なメリットがあります。
一方で、暗号化されるのはあくまで『SSローカルとSSリモート間のみ』となるので、セキュリティ面は完璧ではありません。
なので、セキュリティ重視は『VPN』、速度重視は『Shadowsocks』といった具合に使い分けましょう。
なお、初心者の方がShadowsocksを利用する際には、サポートも充実している『UCSS』がおすすめです。
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VPN選びで迷っている方は、以下の記事でも詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
高品質なVPNは、オンラインデータの暗号化やマルウェアブロックで第三者からの悪用を防ぎます。また、帯域が無制限で超高速接続が可能なため、データ使用量を気にすることなくストレスフリーでインターネットを楽しめます。
無料VPNとは違い、厳格なノーログポリシーでトラッキングが収集されるリスクもありませんので「安全」に高速接続をしたい方は、高品質なVPNを利用しましょう!
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